晴彦の雑記ブログ

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企業トップに就くのは米フェイスブックを創業したマーク・ザッカーバーグ氏のような人ばかりではない

晴彦です、ここにきてスウェーデンの経済学者フレドリック・エリクソン氏とビジネス・ストラテジストのビヨン・ベーゲル氏が共著イノベーション・イリュージョンでより悲観的な見方を提示した。
両氏は資本主義の成長のけん引力、つまり経済学者シュンペーターが定義した創造的破壊がみられなくなったと指摘。
米グーグルや米アマゾン・ドット・コムなど一握りの優良企業を別にすれば、資本主義は急速に老いつつあると捉える。
欧州の時価総額上位100社は40年以上前に設立された。
起業家精神がより旺盛な米国でさえ中年太りに悩む。
創業から11年以上たち成長期を過ぎた企業は1987年には3社に1社の割合だったが、2012年にはほぼ2社に1社まで増えた。
逆に新興企業 の数は01年から11年までの10年間で減少した。
自由市場の信奉者らは規制の多さが停滞の原因だと批判する。
確かにそれは一因だろう。
だが、エリクソン氏らは資本主義の構造そのものが停滞を引き起こしているとみる。
企業を所有するのはもはやリスクをいとわない資本家ではなく、匿名投資家に代わって企業の所有権の一部を売買する米バンガード・グループのような巨大な機関投資家だ。
彼らは事業内容より投資収益がどの程度見込めるかに関心を持つ。
企業トップに就くのは米フェイスブックを創業したマーク・ザッカーバーグ氏のような人ばかりではないとエリクソン氏らは言う。
ほとんどの大企業は官僚的な人間をトップに据え、投資収益の予想を求める声に応えている。
こうした 経営者はリスクを伴う技術開発投資をしない。
IT投資は1950~2000年には国内総生産比で増え続けたが、00年代に入り減少に転じた。